特殊射出成形法(二色射出成形法)

このレッスンからは、プラスチック射出成形の特殊な方法について説明します。 まず、このレッスンでは 2 色の射出成形法について説明します。

二色射出成形法とは、最近では「二材射出成形法」や「異材射出成形法」などとも呼ばれている成形方法です。 2種類の熱可塑性樹脂を、それぞれ異なる方法で金型内に連続して射出して成形します。射出シリンダーを使用し、2種類の色の製品を生産します。

ハイエンドデスクトップPCのキートップやカーナビの照光ボタンなどに広く採用されている成形技術です。

一般的にはPS樹脂やABS樹脂といった同種のプラスチック樹脂を2種類使用することが多いようです。 これは、2 つの成形品間の密着性が非常に優れているためです。 ABSとPOMといった2種類のプラスチック樹脂を組み合わせて成形品を作ることは可能ですが、両者の密着性は必ずしも良好ではありません。 (密着性が良い場合と悪い場合では用途が異なります。)

また、最近では熱可塑性プラスチック素材と熱可塑性エラストマー(ゴム状可塑性樹脂)の組み合わせなど、ユニークな組み合わせも実現されています。 (スポーツ用品など)

ニュース (1)

二色射出成形法を実用化するには、通常、専用の射出成形機が必要となります。 このような機械は、日本のほか、スイスやドイツなどの国の射出成形機メーカーによって製造されています。 射出成形機には 2 つの射出ユニットが装備されており、それぞれのスプルーを介して金型のキャビティの内部に溶融材料を注入します。

金型では、キャビティの雌部分がそれぞれのプラスチック材料の固定側に形成されます。

一方、可動体には同形状の雄コアが2つ形成されており、回転機構やスライド機構により雄部間の空間を移動させることができる。 (この構造にはいくつかのパターンがあります。)

ニュース (2)

2色射出成形法では、美しい多機能の成形品を一工程で製造できるため、付加価値の高い成形品を製造することが可能です。 小さなサイズの成形品の場合は、一度に複数のキャビティを形成することも可能です。

ただし、金型の設計には肉厚の設計に関する知識と、異なるプラスチック材料間の接着に関するノウハウが必要です。 金型の温度管理にもテクニックが必要になります。


投稿日時: 2022 年 7 月 14 日